2005年に鋳金の重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)に認定された大澤光民氏(1941~)は、今年、傘寿を迎えます。大澤氏は高岡の伝統的な焼型鋳造技法に習熟し、独自に考案した「鋳ぐるみ」技法によって鋳金の世界に新たな加飾表現を展開しました。その作風は、現代的で洗練された美しさを持ちながら、偶然性がもたらす模様によって有機的な温かさをあわせ持っています。
本展では若き日の作品も含め、宇宙や生命の根源など、壮大で人間愛あふれるメッセージが込められた多彩な作品を展観します。また、高岡の伝統・文化や産業に対する熱い想いにも触れていただきます。さらに、大澤氏の新たな創作への挑戦もご覧いただけるかもしれません。どうぞお楽しみに!